アルヴェーン 夏至の徹夜祭(N・ヤルヴィ)
CD
■ H・アルヴェーン作曲/スウェーデン狂詩曲第1番「夏至の徹夜祭」
▲ N・ヤルヴィ指揮/ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団
1987年録音。アルヴェーン作品を集めたアルバム。3曲の「スウェーデン狂詩曲」を収録。
3曲ある「スウェーデン狂詩曲」の第1番。アルヴェーン作品の中では最も知られているとは思うけれども、それでも知名度は高くない。
冒頭はシンプルなリズムに乗った、クラリネットによる軽快なメロディで始まる。
スウェーデン民謡に基づいたものらしいけれども、「どこかで聴いたことが...」と思ったら、NHKの料理番組「きょうの料理」のテーマ音楽にソックリなのだ。
このテーマ音楽は富田勲の作曲。
アルヴェーンの方は1901年作曲なので、富田氏がこの曲を知っていたかは不明だけれども、偶然似てしまったのか、あるいは...。
何はともあれ、親しみやすいメロディ、次から次へと場面が展開し、意外に現代的な響きがするところもある。
みんなで食べて、呑んで、歌って、踊って...お祭りの楽しげな光景が浮かんでくる。
中間部は白夜の光景か。妖しく不思議な雰囲気が漂い、冒頭のテーマのエコーに乗ってイングリッシュ・ホルン、そしてホルンが哀愁を帯びた旋律を奏する。
やがて音楽は活気を取り戻し、3拍子の舞曲風から、最後はテンポ・アップして、勢いよく、なだれ込むようにプレストで曲を閉じる。
ヤルヴィにはエーテボリ響との録音もあるけれど、こちらは地元オケとの録音。
何と言っても聴かせ上手であり、透明感、暖かみのあるオケのサウンドもいい。決してうるさくならずに、自然に鳴っている。
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