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シベリウス 「クリスチャン2世」組曲(N・ヤルヴィ)

CD

 ■ J・シベリウス作曲/「クリスチャン2世」組曲

 Sibelius_j_3

 ▲ N・ヤルヴィ指揮/エーテボリ交響楽団

 1983年録音。

 同名の劇付随音楽に基く組曲で以下の5曲から成る。

  1.ノクターン
  2.エレジー
  3.ミュゼット
  4.セレナーデ
  5.バラード

 弦楽合奏による静かな「エレジー」。

 クラリネットとファゴットが楽しげな「ミュゼット舞曲」。

 終曲の「バラード」は虐殺の場面を描いた、激しく荒々しい音楽。第1交響曲(第2、4楽章)を思わせるところもある。

 そんな中で、1曲目の「ノクターン(夜想曲)」が最高に素晴らしい。

 管楽器による導入の後、揺れ動く弦楽器を背景にバイオリンが伸びやかでロマンチックな旋律を奏する。

 このテーマを中心に音楽は進行するのだけれども、楽しげで幸福感に満ちた表情も見せ、タンバリンのリズムも加わってくるけれども、「夜想曲」としてのムードが壊れることは無い。

 最後は大きく高揚した後に、冒頭の音楽が再現して静かに曲を閉じる。

 この楽章だけでも、この組曲を聴く価値あり!!

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