アイヴズ アメリカ変奏曲(吹奏楽版)
CD
■ C・アイヴズ作曲/「アメリカ」による変奏曲
▲ ティモシー・W・フォリー指揮/アメリカ海兵隊バンド
原曲はオルガン曲。オーケストラ版はW・シューマンの編曲。この吹奏楽版は、そのオーケストラ版をベースにした Williams E. Rhoads の編曲。
ここで使われている主題は「イギリス国歌(God Save The Queen)」。
これがなぜ「アメリカ」かと言うと、現在のアメリカ国歌「星条旗」が国歌に制定されたのが1931年。それ以前は(つまり、アイヴズがこの曲を作曲した当時も)この曲(イギリス国歌)が、国歌として歌われていたからです(歌詞は違う)。
いわゆる「編曲モノ」の違和感はなく、吹奏楽曲として普通に楽しめる。
やたらと威勢の良い導入からテーマが提示されるけれど、「国歌」としての威厳は無く、何だかしょぼくれた感じ。
以後「変奏」が続くのだけれども、途中3拍子のスペイン風になったり、妙に浮かれた感じになったり、これはふざけているのか、あるいは大真面目なのか、何だか得体が知れない。
ただ、いかにも「面白いでしょ!」といった類の、押し付けがましい(いわゆる)『冗談音楽』とは全くレベルが違う。
しかし、この曲を聴いて、イギリス人とか当時のアメリカ人はどう感じていたのだろうか。日本国ではちょっと考えられないような...。
吹奏楽によるアイヴズ作品集。もちろん、有名な「カントリー・バンド」も入っています。
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