プロコフィエフ バレエ組曲「ロメオとジュリエット」から(シモノフ&RPO)
CD
■ S・プロコフィエフ作曲/バレエ組曲「ロメオとジュリエット」から
▲ Y・シモノフ指揮/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
1996年録音。
「第1&2組曲からの抜粋」とクレジットされているけれど、第3組曲から「朝の踊り」が収録されており、しかも作品番号の表記も誤っていて、結構アバウト。
リズミックな小品(舞曲)を中心にセレクトしていて、情景・心理描写が主の「バルコニーの情景」「別れの場面」などは省略されており、選曲的にはやや物足りなさを感じるけれど、これはこれでこの指揮者の好みがはっきり出ているように思う。
最高の聴きものは「タイボルトの死」で、ティンパニの連打の部分からのいきなりのテンポ・ダウン、あたかも時間が止まってしまったかのような強烈なインパクト。
その後の葬送の音楽ではウルサイまでの打楽器の強打が見事に決まっている。また「ジュリエットの墓の前のロメオ」でもやはり打楽器の打ち込みに驚かされる。
抒情性という面では今一つだけれども(選曲からしても)、この指揮者の「芝居っ気」のある音楽が楽しめる。
3つの演奏会用組曲から9曲の抜粋。
モンタギュー家とキャプレット家(2-1)
少女ジュリエット(2-2)
僧ローレンス(2-3)
朝の踊り(3-2)
メヌエット(1-4)
マスク(1-5)
タイボルトの死(1-7)
ダンス(2-4)
ジュリエットの墓の前のロメオ(2-7)
このバレエ音楽の中の白眉とも言える、「ロメオとジュリエット」(2-6)が収録されていないのが残念。
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