ヴォーン・ウィリアムズ チューバ協奏曲(フレッチャー)
CD
■ R・ヴォーン・ウィリアムズ作曲/チューバ協奏曲
▲ A・プレヴィン指揮/ロンドン交響楽団/J・フレッチャー(チューバ)
1971年録音。
1954年、当時のロンドン交響楽団のチューバ奏者であった、P・カテリネットのために作曲された、RVW晩年の作品。
第1楽章は、どことなく「イギリス民謡組曲」のような吹奏楽の香りがする。編成にスネア・ドラム(小太鼓)が入っているからだろか。カデンツァの後、コラール風の静かなハーモニーで終わる(Largamente)、不思議なエンディング。
第2楽章(ロマンツァ)の何と美しいことか。作風も含めて、昔を懐かしむような音楽。バルトークのピアノ協奏曲第3番と比べるのは大袈裟だろうか。
音域的にはユーフォニウム、ファゴット、チェロなどでも演奏可能であるけれども、チューバが(自身にとっての)高い音域で演奏することで、独特の味わいが出てくる。
終楽章はモダンな音楽で、ここはこの頃のRVW。
チューバのための協奏曲という珍しさだけではなく、この作曲家の様々な顔が見れるということでも面白い。
チューバと言えば「『ぶかぶか』と低い音を吹いている楽器」いう、私の中のイメージを変えてくれたのが、PJBEでのJ・フレッチャー。バックもプレヴィン&LSOと申し分ない。必携の一枚。
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コメント
RVWのつばこんはこれを最初に聴いて、そのあといろいろ聴きましたが(今iTunesには8種類くらい登録されている)、刷り込みという点を差し引いてもやっぱりフレッチャーですね。
このCD、アメリカ原盤ではつばこんは入ってなくて、イギリス原盤を買うように、と言われました。
投稿: R | 2013/07/03 00時07分
言われて思い出しました。確かにこの曲が入っていない「全集」もあるのですよね。
私も、最初は「(なぜか)全集には入っていない」と思い込んで、バラで買ってしまい、後で「入っている全集」を買い直しました。
ちなみに私が持っているのは Made in the EU です。
投稿: S | 2013/07/03 22時09分