フェネル追悼DVD
DVD
■ 追悼 マエストロ フレデリック・フェネル
フェネル氏を追悼して発売されたDVD。
コンサートの方は2000年4月20日、東京文化会館でのライブ録画。
東京佼成ウインドオーケストラの創立40周年記念、第66回定期演奏会。
貴重な映像だけれども、中でも「コラールとアレルヤ」(ハンソン)、「交響組曲」(C・ウィリアムズ)が入っているのが嬉しい。
このDVDの付録として、フェネル氏のインタビューが収録されていて、その中で、フェネル氏が指揮した「主よ人の望みの喜びよ」(おそらくリード編曲版)の映像が流れる。
そして、これが素晴らしいのだ!!
演奏しているのは高校生だろうか。全員、正装してステージ上で演奏しているけれども、客席にお客さんはいないので、ゲネプロの様子なのか。
出だしから、とても暖かい音だ。
曲の途中、フェネル氏はスコアを見るために掛けていたメガネを外し、そして、棒を振るのを殆ど止めてしまう。
しかし、音楽は途切れず、その響きも変わらない。指揮者とプレイヤーが音楽の中で一つになった瞬間。フェネル氏の表情が全てを物語る、本当に幸せな時間がそこに流れる。
演奏の途中、サックス奏者の女の子が泣いてしまっていて、隣の女の子が「泣いてないで、ちゃんと吹きなよ!」といった風に小突く場面が映る。
ここで楽器を演奏している多くの奏者は、きっと、この女の子と同じような感情を持っていたのではなかろうか。
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