ホルスト カプリチオ(ヒコックス)
CD
■ G・ホルスト作曲/カプリチオ
▲ R・ヒコックス指揮/ロンドン交響楽団
1994年録音。ホルストの娘である、イモージェン・ホルストによる校訂版。
スコアに記載されているイモージェンの前書きによると、1932年、渡米した際に放送用の小品としてNathaniel Shilkret から依頼されて作曲(ただし、実際には演奏されなかった)。オリジナルはサキソフォン、バンジョーなどを含む『ジャズ・オーケストラ』編成のために作曲され、また、タイトルは付けられておらず、「カプリチオ」はイモージェンによるもの
異なった3つの雰囲気を持つ楽想が交錯する、演奏時間数分の小品であるけれども、とても不思議なテイストを持った音楽。
冒頭、ヴィオラの独奏によりイギリス民謡風の美しい旋律が歌われ、ハープのアルペジオを挟んで弦合奏に引き継がれる。
次に、マリンバやピアノのリズムの上に、管楽器(最初はバス・クラリネット)の諧謔的なパッセージ。
そして、第3のテーマは金管楽器による行進曲(ここは吹奏楽風)。
チャイムの下降音形をバックに冒頭の民謡風の主題が全奏で再現し、3つの主題を回想して、最後はあっけなく曲を閉じる。
その昔はイモージェン自身の指揮によるLP盤で聴いていたのだけれども、これはヒコックス指揮によるホルストの管弦楽作品を集めたアルバム。「惑星」ばかりを何種類も買うのなら、持っていて損は無い1枚。
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