チャイコフスキー 交響曲第2番(ハイティンク)
CD
■ P・チャイコフスキー作曲/交響曲第2番「小ロシア」
▲ B・ハイティンク指揮/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
1977年録音。
第1楽章の冒頭、トゥッティの和音と共に、ホルンのソロがウクライナ民謡による主題を演奏する、インパクトのあるオープニング。
ここは、第1交響曲のムードをそのまま引き継いでいて、このメロディは展開部やコーダでも現れ、逆に主部の第2主題の影は薄い。
第2楽章は洒落た行進曲風。トリオでは木管楽器によってウクライナ民謡が使われている。
第3楽章は3拍子と2拍子が交錯するスケルツォ。
民族的なムードは薄くなってきているけれども、この中間の2つの楽章が面白い。
第4楽章は再びウクライナ民謡による舞曲風。メロディは単純で何度も繰り返されるので結構耳に残る。
最後は銅鑼が「ff」で鳴って(「悲愴交響曲」のような弱音ではない)、プレストのコーダへ突入する。
ハイティンク&コンセルトヘボウ管の全集は前半3曲(第1~3番)が特にいい。
スッキリと、不要な力が入っていない。ロシア的な土臭さは無いけれど、曲が曲なのでこれで十分楽しめるし、逆に変なクセが無いので、最初の一枚としてもオススメできる。
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