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世界の有名マーチ集(YEDANG)

CD

 ■ 世界の有名マーチ集

 Marches

 ソビエトの演奏家を中心とした「マーチ集」。

 収録曲と演奏者は以下の通り。

  1.結婚行進曲(メンデルスゾーン)
     E・スヴェトラーノフ指揮/ソヴィエト国立交響楽団
  2.ラデツキー行進曲(J・シュトラウス1世)
     G・ロジェストヴェンスキー指揮/ソヴィエト文化省交響楽団
  3.ロシアの主題による行進曲(グラズノフ)
  4.スラヴ行進曲(チャイコフスキー)
  5.ラコッツイ行進曲(ベルリオーズ)
     E・スヴェトラーノフ指揮/ソヴィエト国立交響楽団
  6.シンフォニック・トランペット:祝典序曲(シチェドリン)
     ロジェストヴェンスキー指揮/モスクワ放送交響楽団
  7.凱旋行進曲(グラズノフ)
     E・スヴェトラーノフ指揮/ソヴィエト国立交響楽団
  8.星条旗よ永遠なれ(スーザ)
     T・シッパーズ指揮/ニューヨーク・フィルハーモニック管弦楽団

 聴き所(&ツッコミどころ)が多いアルバムではあるけれども、まずはスヴェトラーノフ指揮の「スラヴ行進曲」(旧録音)。

 途中と最後に現れる「ロシア国歌」のメロディが、全く別のメロディに差し替えられていて、要は同じコンビによる「1812年」の旧録音と同様の改変(改ざん)がされている。

 さすがに違和感は大きく、色々な事情があるにしても、ここまでして、この曲を演奏しなくても...と思ってしまうけれど、何はともあれ貴重な音源であるのは間違いない。

 「凱旋行進曲」はアメリカ民謡「リパブリック讃歌」(つまり「♪お~たまじゃくしは・・・」あるいは「♪まぁるいみどりの・・・」)のメロディによる作品で、それがこれでもかとばかりにしつこく繰り返される。

 「ラデツキー…」はライブ録音。コンサートのアンコールだろうか。ドラムの導入で始まるけれども、前奏の最後に大太鼓が「ドンッ!」と思いっきり入ってひっくり返る。いったいどんな楽譜を使っているのか。

 「星条旗…」は2種類の演奏が収録されていて、いずれもライブ録音(アンコール?)。

 最初のものは、打楽器を派手に鳴らしたイケイケの(騒々しい)演奏。2つ目はやや落ち着いた感じ。おそらく別の指揮者によるものではなかろうか。

 そうなると、記載されている演奏者は怪しいのだけれども、アンコールでこの曲を演奏するくらいだから、おそらくアメリカのオケ、音の感じからしても、少なくともロシアのオケではないように思う。

 「3」と「6」は無名曲だけれども意外に面白い。

 シチェドリン作品はタイトル通りにトランペットが活躍する、いかにもソビエト的な作品(これも騒々しい)。

 「3」は、同じ作曲者の「凱旋行進曲」よりもはるかにまとまっている。

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