アルベニス セビリアの聖体祭(ストコフスキー)
CD
■ I・アルベニス作曲(ストコフスキー編曲)/セビリアの聖体祭(「イベリア」から)
▲ L・ストコフスキー指揮/ナショナル・フィルハーモニック管弦楽団
1976年録音。原曲はピアノ独奏曲(ピアノ曲集「イベリア」の中の1曲)。
この曲はアルボスによるオーケストラ編曲版が一般的で、こちらはアンセルメやライナーなど、いくつかの録音がある。
このストコフスキー版、アルボス版を聴き慣れていると、かなりクセがあるように感じるけれども、前半部の雑踏、喧騒、熱狂...「祭り」の情景が映像として目に見えてくるような、素晴らしい音楽だ。
中間部の祈り。そして、後半部は再び前半の音楽が再現し、最後は余韻を残して静かに曲を閉じる。
しかし、ストコフスキーの編曲のイマジネーションは見事で、曲の冒頭、微かにホルン、シンバルを響かせるところから、一気に彼の世界に引き込まれる。
単に音符を楽器に割り当てるというだけではなく、音楽そのものを自分の方へグッと引き寄せる。
原曲の忠実なオーケストラ編曲というよりも、全く新しいオーケストラ作品を生み出しているようだ。
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