A・リード 十二夜(秋山和慶&大阪市音)
CD
■ A・リード作曲/十二夜(A Musical Masque After Shakespeare)
▲ 秋山和慶指揮/大阪市音楽団
2003年(亡くなる2年前)の作品で、シェイクスピアの戯曲に基づく5曲からなる組曲。
1.前奏曲、イリリア
2.ヴァイオラとオーシーノ
3.陽気な共謀者たち
4.牢獄の中のマルヴォーリオの嘆き
5.二つの結婚、そしてすべてよし!
リードとシェイクスピアというと、やはり「オセロ」「ハムレット」が頭に浮かぶけれど、2曲とも悲劇を扱っているのに比べ、「十二夜」は喜劇、最後はハッピー・エンドで終わる。
晩年にこういう曲を書くというのは、リード自身が意識していたかは分からないけれど、ヴェルディの最後のオペラが、やはりシェイクスピアの戯曲に基づいた、「ファルスタッフ」という喜劇であったのを思い出す。
リードの音楽からすると、やはりこういった曲想の方が合っているように思うし、何と言っても、この曲には、とてもいいメロディがいくつもある。特に第1,2,5楽章がいい。
個人的に、リード作品は1980年ころまでがピークだったように感じているけれど、作曲者の晩年にパッと輝いた...そんな印象がある素晴らしい作品。
「ニュー・ウィンド・レパートリー 2004」に収録。
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