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グレインジャー 愉快な王様(The Merry King)

CD

 ■ P・グレインジャー作曲/愉快な王様(The Merry King)

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 ▲ C・ルンデル指揮/王立ノーザン音楽大学ウインド・オーケストラ

 グレインジャー自身が採譜したイギリス民謡に基づく作品。

 基本の楽器編成は下記の通り(各パート1人)。

  Flute
  Clarinet 1,2,3
  Alto Clarinet
  Bass Clarinet
  Bariton Saxophone
  Horn(or Alto Saxophone)
  Trumpet(or Cornet or Soprano Saxophone)
  Double Bass
  Piano

 これに "at will" で下記が加わる。

 Piccolo
 Contra Bassoon
 Harmonium(Reed Organ or Synthesizer)

 この録音はここまでを加えた演奏。

 特殊な編成ではあるけれども、高音から低音まで揃えて、無駄な楽器を全て排したもので、どのパートも欠けることが出来ない。

 『吹奏楽曲』という括りではなく、『アンサンブル』『室内楽』という方が適しているように思う。

 ベースとなっているイギリス民謡はシンプルで美しいものだけれども、グレインジャーのスコアは実に素晴らしく、また、それはグレイジャー以外の何者でもない。

 ピアノの使用方法も効果的で、目先のファッションでピアノを入れているような昨今の『オリジナル曲』とは次元が違う。

 しかし、後半部の高い音のクラリネットと、最後のトランペットは心の奥底から出てくる叫びのようでもある。

 たった4分間の音楽の中に、どれだけのものが詰まっていることか。

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