H・O・リード メキシコの祭り(ハンスバーガー&EWE)
CD
■ H・O・リード作曲/交響曲「メキシコの祭り」
▲ D・ハンスバーガー指揮/イーストマン・ウインド・アンサンブル
1968年録音。懐かしいLPのCD化。
1950年に初演された作品。
第1楽章 プレリュードとアズテック・ダンス
第2楽章 ミサ
第3楽章 カーニヴァル
打ち鳴らされるチャイム(鐘)。高鳴るホルンのテーマ。打ち上げられる花火を模倣する打楽器。
まさに、これから祭りが始まる。未だに色褪せることない、実にインパクトの強いオープニング。
マリアッチ・バンドの陽気な音楽から熱狂的なダンスへ。銅鑼の一撃の後、再び鐘の音が鳴り響き、第2楽章は教会のミサの情景。ホルンの呼びかけに、他の楽器が祈りを捧げる。
フィナーレは街の賑わい。メキシコ民謡(el son de La Negra)による中間部は民族音楽風の展開になり、これまでに現れた主題を再現しつつ曲を閉じる。
その昔、この曲は一種の『憧れ』であり、「いつかは演奏したい!」...それがみんなの夢だった。
「メキシコ民謡による交響曲」と副題は付いているものの、様々な場面が展開する一種の描写音楽であり、堅苦しい理屈抜きにストレートに楽しめる。
かつては『軟派』な印象を持っていたけれども、改めて聴いてみるとピシッと芯の通った、むしろ『硬派』なオリジナル作品のように感じる(昨今、ヘンな曲を聴きすぎているせいだろうか...)。
何はともあれ、私にとっては『永遠の名曲』なのだ。そして、演奏はこのハンスバーガー盤を聴くべし。
ちなみに、作曲者のリード氏は1910年生まれなので、もう100歳を超えているということになります。
作曲者のH・O・リード氏は、2014年1月6日、103歳で亡くなりました。
合掌...。
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