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スパーク ドラゴンの年

CD

 ■ P・スパーク作曲/ドラゴンの年

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 ▲ H・スネル指揮/ブリタニア・ビルディング・ソサエティ・バンド

 1992年のライブ録音。有名な録音。

 吹奏楽曲としても人気があるけれども、原曲は1984年に作曲されたブラス・バンド(金管バンド)のための作品。

  1.トッカータ
  2.間奏曲
  3.フィナーレ

 第1楽章は変拍子やポップス的なテイストなど、バーンスタインを思わせるような音楽。例えば「エレミア交響曲」の第2楽章とか、「プレリュード、フーガとリフ」とか。

 そのムードは第2楽章のトロンボーンのソロに引き継がれ、この雰囲気もとてもいい。

 このソロ、吹奏楽版ではイングリッシュ・ホルンなのだけれども、やはりここはトロンボーンだろう...と思ってしまう。

 そして見事なのは第2楽章中間部のコラール。「ppp」で始まり「fff」までの、息の長いクレッシェンド。

 特に出だしの弱音の表現は素晴らしいとしか言いようがない。よくここまで見事にコントロールできるもので、ここは最大の聴きどころ。

 その後、転調からの再現部も効果的。

 第3楽章は名人芸の連続で、各楽器のソロ(ソリ)のつながりは、一種の『コンチェルト』的要素も感じる。

 そして、トゥッティで演奏される速い16分音符の連続は、音楽と言うよりは、感覚的な(M的な?)快感に近いものがある。

 木管で演奏しても難しいのは間違いないけれど、この手のパッセージ(連続する16分音符)というのは、木管パートにとってはよくあるパターン、『想定内』なのだ。

 そこに若干の心の余裕が生まれる、そのわずかの隙間に吹奏楽版の物足りなさを感じるのかもしれない。


 
 吹奏楽版は1985年に作曲者自身によって完成。以下は吹奏楽版による録音。

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 ▲ E・バンクス指揮/東京佼成ウィンド・オーケストラ

 1989年録音。これは中々いい演奏(特に第1楽章)。自分たちで演奏する際に参考演奏として聴いた方も多いのではなかろうか。


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 ▲ E・バンクス指揮/ロイヤル・エア・フォース・バンド

 1988年ライブ録音。4団体による『合同バンド』の演奏なので、やや大味なのは致し方ないか。

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