アーノルド イギリス舞曲集(トムソン)
CD
■ M・アーノルド作曲/イギリス舞曲集
▲ B・トムソン指揮/フィルハーモニア管弦楽団
いくつかあるアーノルドの「舞曲集」の中で最初に書かれた曲。2つの『セット』があって(作品27と33)、いずれも4楽章形式。
「ドヴォルザークの『スラヴ舞曲』のような曲を」という依頼で書かれた曲で、実存する民謡に基づくものではないそうです。
肩の凝らない、いわゆる『ライト・ミュージック』。親しみやすいメロディ、単純ではあるけれども、巧みな構成とオーケストレーション。華やかで元気のよい曲から、シットリと聴かせる曲まで、変化に富んだ、また工夫を凝らした音楽は聴いていて飽きることが無い。
吹奏楽曲かと思われるくらいに管打楽器(特に金管)が活躍し、特に「第2集」で豪快かつ開放的に鳴る金管は聴いていて気持ちいい(ストレス発散系)。アーノルド自身が、元はトランペット奏者(@ロンドン・フィル首席)だったということもあるのか。
金管は本当によく鳴っていて、演奏している方も気持ちイイのではなかろうか。こういうのを聴くと「金管、吹きたい!」と思ってしまう。
ひたすら、ゴージャスなオーケストラ・サウンドを楽しむにはうってつけの曲。
トムソン盤には下記の5つの「舞曲集」が収録されている。
1.イギリス舞曲集(第1集)作品27
2.イギリス舞曲集(第2集)作品53
3.4つのスコットランド舞曲 作品59
4.4つのコーンウォル舞曲 作品91
5.4つのアイルランド舞曲 作品126
上記以外に「4つのウェールズ舞曲(作品138)」があるけれども、それは収録されていない。
「3」は吹奏楽版でも有名。「4」「5」は『舞曲(=踊りの音楽)』というイメージからは外れてきていて、かなりシンフォニックな趣きがある。
その他の録音。
▲ A・ボールト指揮/ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団
1954年録音。モノラルながらも活き活きとした素晴らしい演奏。
▲ C・グローヴズ指揮/ボーンマス交響楽団
1976年録音。
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