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スヴェトラーノフ&ソビエト国立響(1987年来日公演アンコール)

DVD

 Svetla_1997

 ▲ E・スヴェトラーノフ指揮/ソビエト国立交響楽団

 1987年来日公演からアンコール3曲。

  スヴィリードフ作曲/音楽的スケッチ「吹雪」から「ワルツ」
  ハチャトゥリアン作曲/バレエ音楽「スパルタクス」から「スパルタクスとフリギアのアダージオ」
  ハチャトゥリアン作曲/バレエ組曲「ガイーヌ」から「剣の舞」

 1987年5月25日、東京文化会館でのライブ録画。

 まずは、スヴィリードフ作曲「吹雪」から「ワルツ」。これはフェドセーエフがお得意のナンバーで、シンプルだけれども美しく哀愁のあるロシアン・ワルツ。

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 シンバル奏者の若い男性は指揮者を睨み付けるようにして叩く、その視線には敵意さえ感じる。

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 しかし、小太鼓を担当する小柄な女性の視線は熱い。しっかりとボス(指揮者)に忠誠を誓う。彼女はメインのショスタコーヴィチでのプレイも素晴らしく、自分の背よりも高いドラを思い切りぶっ叩くパワフルさもある。

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 スヴェトラ氏、後半は指揮を止めて(もちろんオケはそのまま演奏している)、腕組みをして何やら考え込んでしまう(「う~ん...」)。そして、最後の「ジャン・ジャン!」だけ思い出したように手を動かす。

 2曲目はハチャトゥリアン作曲「スパルタクス」から「アダージオ」。ロシアン・アダージオ、好きなんでしょうね。見事なのはメロディのバックで3連音符で上下する中低音パート。自由(好き勝手)にメロディを揺らす指揮にシッカリ付いてきている。優雅にトリルを演奏するフルートのトップは美しい女性。

 そして、打楽器のとんでもないクレッシェンドからのクライマックス。ここで、これまでは10%くらいは残っていた理性が完全に消え去り、指揮者の意識は確実に別の世界へ飛んでいってしまう。まさに陶酔、恍惚の境地。

 最後の締めは、ハチャトゥリアン作曲「ガイーヌ」から「剣の舞」。ティンパニは何でそんなにデカイ音が出るのか。木琴奏者は手がもつれそうだ。

 「マエストロ。テ、テンポが速いっす(しかも自分、アップで映ってるし)」

 この曲も後半部は振らないで(拍を刻まないで)、何やらポーズで指示を出す。エンディングでは「どや!」と見事にポーズを決めて拍手喝采。

 このコンビの魅力満載。この3曲だけでお腹いっぱいになる。必見!!

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