酒井格 おおみそか
CD
■ 酒井格作曲/おおみそか
▲ J・ヴァン=デル=ロースト指揮/The Baden Wurttemberg Wind Orchestra
人気作「たなばた」に続く第2作で、中間部へ入る直前にグロッケン(鉄琴)などで「♪もういくつねると・・・」(滝廉太郎作曲の「お正月」)のメロディが現れる。
しかし、「この曲のどこが『おおみそか』なんだ!?」と言いたくもなるけれども、「では、どんな曲なら納得できるのだ??」と返されると言葉に詰まる。とにかく、明るく元気いっぱいの「大晦日」なのだ。
曲想は「たなばた」と同系統であるけれども、中間部の後は最初に戻り(D.S.)、コーダへ入って終わる。「たなばた」ほどのはじけぶりは無いけれど、とても親しみやすく、楽しい曲だ。
テンプル・ブロックやギロなどの味付けも気が利いている。作曲者自身、楽しみながら書いているような印象がある。
4分の3拍子の中に8分の6拍子的な要素も含まれ、途中に挟まれる4分の2拍子も、仕組みが分かってしまえば何てことはない。
コーダには打楽器のアンサンブルなどがあるけれど、全体的には難易度もそれほど高くなく、特に中高生には楽しめる曲ではなかろうか。
ただし、転調が多くて調性感をつかむのが難しかったり、『難所』があちこちに用意されているので、要注意。
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