ハンソン ディエス・ナタリス
CD
■ H・ハンソン作曲/ディエス・ナタリス
▲ D・ハンスバーガー指揮/イーストマン・ウィンド・アンサンブル
1984(?)年録音。
「タイトルはラテン語で『誕生の日』という意味があり、これはキリストの降誕、すなわちクリスマスを意味する」...とのことです。
ルーテル教会の聖歌に基づく、主題と変奏、フィナーレから成る曲。
オーケストラ曲からの改作で、変奏が一部カットされてコンパクトになっている。聴き慣れたせいか、私は吹奏楽版の方が好き。
静かなティンパニのリズムから、鐘の音を模したハーモニー。音楽が次第に高まり、メイン・テーマであるコラール(聖歌)の旋律へと導く。
5つの変奏をはさんで、冒頭の再現。その頂点で、木管を中心に演奏される新しい主題と金管楽器によるコラールが交錯(ここがイイ!)、最後はトゥッティによる鐘の音から、ドラマチックに曲を結ぶ。
ハンソンはアメリカ音楽界の重鎮で、イーストマン音楽学校の校長も務めている。保守的な作風もあって、表面的な目新しさはないかもしれない(昨今は、それに頼っている曲の何と多いことか)。でも最終的には、その人の持っている『音楽』なのだ。
私が昔聴いていたのが、汐澤安彦指揮/佼成WOによるLP盤。このイーストマン盤は初演コンビによる録音。
いかにもウィンド・アンサンブルらしい、スッキリと引き締まったサウンド。迫力も十分。個人的には、もう少し音に『暖かさ』が欲しい気もするけど...。
【管弦楽版】
▲ G・シュワルツ指揮/シアトル交響楽団
1994年録音。オリジナルの管弦楽版による録音。
曲の構成は以下の通り。
導入とコラール(主題)(Maestoso)
第1変奏(Poco piu mosso)
第2変奏(Allegro)
第3変奏(Pesante)
第4変奏(Andante calmo, nel modo Gregorian)
第5変奏(Allegro feroce)
第6変奏(Larghetto semplice)
第7変奏(Allegro tempestuoso)
フィナーレ(Poco a poco ritardando al tempo gusto)
吹奏楽版では、第2、第7の2つの変奏がカットされています。
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