ニニ・ロッソの「グリーン・パーク」
Cさんから、ニニ・ロッソが吹く「グリーン・パーク」の音源(EP盤からの複製)を送っていただいた。
ニニ・ロッソと言っても最近の人には馴染みがないかもしれないけれど(亡くなってから十数年経つし)、「夜空のトランペット」は知っているだろうか。それ以前に「EP盤て何?」という質問が出そうだが...
この曲について「金沢の兼六園の風景に感動して作曲された」という説もあるらしいが、それは違っていて、駅ビルのオープン記念にニニ・ロッソに作曲を依頼した曲であり、当時の資料には次のように書かれている。
「『グリーン・パーク』は、ニニ・ロッソが立川市に生まれる昭和記念公園をイメージして自ら作曲したものです」
「企画関係者の強い働きかけと、ニニ・ロッソの情熱によってこの曲の完成を見ました」
「『グリーン・パーク』は、昭和記念公園の明るい未来を象徴するメロディとして、また、自然と平和を願うすべての人々の心のメロディとして、いつまでも心をふるわせることでしょう」
確かに知名度から言えば、明らかに「兼六園>>>昭和記念公園」なので、レコード会社が(N・ロッソ本人が、とは思いたくない)そういったストーリーを作ってしまったのではなかろうか。
トランペットのソロがメインのスローなナンバーで、アマチュアでも十分演奏できる。当時は地元で「イメージシング」として話題になり、吹奏楽に編曲された譜面を事あるごとに演奏したものだ。
また、後にリメイクされて「スノー・パーク」というタイトルが付けられたらしいが、少なくとも「グリーン・パーク」のイントロには鳥のさえずりの効果音が入っていて、「スノー(雪)」とは程遠いし、曲ができた経緯を考えるとリメークというのもどうかと思う。
私は曲名こそ覚えていたものの、メロディなどは全く思い出せないでいたのだが、音源を聴いてハッキリと思い出した(自分が吹いていた譜面も)。きっと、頭のどこかに埋もれていたのだろうが、なんだか不思議な感じだ。
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コメント
この音源、今回久しぶりに演奏するということで、何枚か複製(本来45回転で再生すべきところ、誤って33回転で再生してしまった)し、指揮者をはじめ、様々な方にお渡ししてあったのだが、クレームをつけてきたのは、今回の本番でTpのSoloをするS氏のみ。「テンポはこんなに遅くないはず、キーが合わない! 違うんじゃないの?」との指摘。確かに遅すぎたか・・。
他の人たちからの指摘がない!ということは、お渡しした音源を聞いていただいてなかったとのことかも。
この「グリーン・パーク」、昭和記念公園が閉園する際に、毎日の閉園放送のBGMとして流されていた経緯がある。
いつから、いつまで流されていたのかを知りたくて、過日、直接、昭和記念公園の管理事務所を訪問して問合せてみたが「何せ古いことで、資料があるか解りません。調べて、後日回答致します」とのことゆえ、待っているのだが、約3週間経過するも回答なし。
まぁ、いつまで待っても回答はこないだろうな。
5月9日の本番日、この曲についてのMCは司会者ではなく、直接指揮者が行なわせていただくように、主催者側に了解を得ている。MC用の材料として、出来るだけ資料を集めておきたかったのだが残念!
投稿: T.C. | 2010/04/30 23時26分
肝心の駅ビルも無くなってしまいましたよね(発展的消滅?)。
>33回転
演奏したことがない人にすれば、「こんな曲か」と思ってしまうかも。
投稿: S | 2010/05/02 11時17分
「肝心の駅ビル」は現在もあります。
当時は『ウィル』という名称でしたが、その後すぐに
名称が変更となり、現在は『ルミネ』です。
伊勢丹、高島屋がリニューアルオープンしたり、
南口にもう一つの駅ビル『グランディオ』が出来たり
と、競争相手が増えて、かなり大変なようですが、
テナントを入れ替えつつも頑張っていますよ。
投稿: T.C. | 2010/05/03 00時27分