スメタナ 交響詩「モルダウ」(フリッチャイのリハーサル風景)
DVD
■ スメタナ作曲/交響詩「モルダウ」
▲ F・フリッチャイ指揮/シュトゥットガルト放送交響楽団
1963年に48歳の若さで亡くなった名指揮者、F・フリッチャイによる、「モルダウ」のリハーサルと本番演奏。
1960年の録画(モノクロ)。まずはアナウンサーの追悼のコメントで始まる。
白血病を患い、この日も体調がすぐれなかったらしいが、そういった様子は見えず、自らメロディを力強く歌い、音楽を楽団員に伝える。
フリッチャイが語る各場面の説明は的確で、「なるほど」と思わせる説得力がある。通俗名曲として親しまれ、ひょっとすると軽く見られているかもしれない、この「モルダウ」という音楽の奥深さ、素晴らしさを再認識できる。
単なる情景描写ではない、人生(生命)そのものであり、そのテーマは(リハーサルの中でも語っていたように)「生きることは素晴らしい」ということなのだ。
ちなみに、ホルンのトップを吹いているのは当時在籍していたH・バウマンでなかろうか(下の写真、前列向かって右)。
狩りの音楽ではホルン・セクションが活躍するが、(それ以外の部分であっても)指揮者の指示を集中力をもって聞く姿は、まさに「名プレイヤー」としてのオーラが強烈に発せられている。
本当に素晴らしい内容のソフトなのだけれども、残念ながら廃盤なんですね...
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