ロータ 映画音楽「ゴッドファーザー」から(ムーティ)

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 ■ N・ロータ作曲/映画音楽「ゴッドファーザー」から

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 ▲ R・ムーティ指揮/ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団

 1997年録音。

  1.シシリアの田園風景
  2.移民
  3.ピックアップ
  4.ケイのテーマ
  5.愛のテーマ
  6.新しいカーペット
  7.ゴッドファーザー・ワルツ
  8.エンド・タイトル

 映画の様々なシーンが切り替わるように、音楽も色々な局面を見せる。

 「7」の冒頭のトランペットソロは、とにかくシブくてカッコイイ。この曲こそ「ゴッドファーザー」というイメージがある。

 「2」は「パート2のテーマ」。「愛は誰の手に」というタイトルでも知られている曲で、何度聴いても胸が熱くなる、まさしく名旋律。

 しかし、この曲にしても、超有名な「愛のテーマ」にしても、色々な(時には妙な)アレンジであまりに広く知られてしまっているために、「ああ、あの曲ね...」と鼻であしらわれがちではある。

 しかし、このムーティの演奏で聴くと、全く別物のようであり、(いい意味で)立派に響き、それらがいかに素晴らしい音楽(メロディ)であるかということが実感されるのだ。

 ロータ映画音楽集。その他に、「8 1/2」、「甘い生活」、「オーケストラ・リハーサル」、「若者のすべて」、「山猫」。

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チャイコフスキー 交響曲第2番(フェドセーエフ)

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 ■ P・チャイコフスキー作曲/交響曲第2番「小ロシア」

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 ▲ V・フェドセーエフ指揮/モスクワ放送交響楽団

 1999年録音。

 第1楽章冒頭のホルンのソロ(ガールキン氏?)は、スコア通りの "molto espress."。

 前半2楽章は音楽に推進力があり、逆に後半、フィナーレなどは遅いテンポによるどっしりと腰を落ち付けた演奏。ティンパニなども重量感のあるサウンド。

 カップリングは「眠りの森の美女」からのセレクション。

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 ホルンのガールキン氏。

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都響 C定期(フルシャ)

 ◆ 東京都交響楽団 第837回定期演奏会

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 指揮:ヤクブ・フルシャ

  ブラームス作曲/交響曲第3番
  スーク作曲/交響詩「人生の実り」

 東京芸術劇場にて。

 スークはドヴォルザークの弟子で娘婿。ヴァイオリニストとして知られるヨゼフ・スークのお祖父さんだそうです。

 その「人生の実り」は、人生の様々な局面を表現した曲。指揮のフルシャ氏も思い入れのある音楽とのこと。

 演奏時間40分、R・シュトラウス張りの交響詩。大編成のオケに女声合唱(出番は少し)。最後近くの頂点ではバンダのトランペット(6本)か高らかに鳴り響く。

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ベルリオーズ 「ロメオとジュリエット」から(バーンスタイン)

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 ■ ベルリオーズ作曲/劇的交響曲「ロメオとジュリエット」から「ロメオ独り~舞踏会」「愛の情景」

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 ▲ L・バーンスタイン指揮/シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭オーケストラ

 1989年、ザルツァウ(北ドイツ)での若い(学生?)オーケストラ相手のリハーサルと本番。

 曲そのものは余り有名でないけれども、曲を知らない人は興味を覚えることだろうし、知っている人にはいい曲目解説(アナリーゼ)になる。

 曲の表す情景を説明したり、「愛の情景」ではオリジナルの戯曲を読んだり、とても分かりやすい。

  バーンスタイン「シェイクスピアの戯曲を読んだことがある人は?」
  「(パラパラと手が挙がる)」
  バーンスタイン「部分的にではなく、全部読みましたか?」

  バーンスタイン「ゼッフィレリ監督の映画を観たことがある人?」
  「...」
  バーンスタイン「舞台を観たことがある人?」
  「...」
  バーンスタイン「では、『ウエスト・サイド・ストーリー』を観たことがある人は?」
  「(たくさん手が挙がる)」

 「愛の情景」で、「指揮が分かりにくいですか?」と聞いてから、「では、他の指揮者のように分かりやすく指揮してみましょうか」と言って、ありがちな(凡庸な)指揮者の真似をして見せるところは、面白いけれども、皮肉たっぷりでもある。

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 ちなみに、リハーサルと本番演奏は交互に収録されていて、コンサートのみの通し演奏は収録されていないので要注意。あくまでバーンスタインのリハーサルを観るソフト。

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チャイコフスキー 交響曲第1番「冬の日の幻想」

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 ■ チャイコフスキー作曲/交響曲第1番「冬の日の幻想」

 チャイコフスキーの交響曲では後半3曲(4~6番)がよく知られて演奏回数も多いけれども、前半3曲もそれぞれに魅力がある音楽。

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 ▲ B・ハイティンク指揮/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

 1979年録音。

 堂々とした立派な演奏で、オケも上手く、非ロシア系の演奏としては、まず申し分ない、

 曲そのものも、明快でシンプルな音楽とロシア情緒は、後半の3つの交響曲とは違った面白さがある。何よりメロディがいい(特に第2楽章)。

 交響曲全曲(「マンフレッド」付き)に、主要管弦楽曲が入ったセット。オススメです。


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 ▲ L・マゼール指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 1963、1964年録音。若かりしマゼールの快演。ただ、感傷的な気分は皆無。

 割り切ったドライな味わいであるけれども、まずはオーケストラのサウンドで聴かせてしまう(第2楽章のホルン!)。

 突っ走り気味になる第4楽章も、しっかりと手綱を引いてオーケストラををコントロールしていて、30代でここまでやってしまうところは、やっぱり只者ではない。

 第3楽章は慌てず忙しくならず、第4楽章コーダでは落ち着いた音楽運びで堂々とした演奏を聴かせてくれる。


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 ▲ E・スヴェトラーノフ指揮/ソビエト国立交響楽団

 1990年5月21日、オーチャードホールでのライブ録音。

 最初の3楽章は意外に真っ当な演奏でとてもいい。それが第4楽章に入ると、一気に空気が濃厚になる。

 野太いトロンボーンに、重量感のある大太鼓とティンパニ。

 序奏のメロディが再現するコーダでは、打楽器もにぎやかに、若々しいエネルギーに溢れた青年チャイコフスキー。

 コーダではさらにスピードアップ。エンディングは指揮者お得意のポーズが目に浮かぶようだ。

 なお、以下の注意書きがあります...「演奏中にきこえる連続音は、指揮者スヴェトラーノフ氏愛用の譜面台にとりつけた送風機によるものです」


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 ▲ V・フェドセーエフ指揮/モスクワ放送交響楽団

 1984年録音のメロディヤ盤。

 響きは厚く、リズムは重量級だけれども、とても流れの良い演奏。

 よく聴くと、金管などは結構バリバリ(ブリブリ)吹いているのだけれども、録音のせいか響きが丸められてしまっている。

 その分、聴き易くなってはいるけれども、このコンビならば、もっとアクの強いサウンドがほしい。


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 ▲ V・フェドセーエフ指揮/モスクワ放送交響楽団

 こちらは1998年録音のRELIEF盤。

 基本、旧録音(メロディヤ盤)と同様だけれども、旧録音盤の方がより『昔ながら』の音がする。


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 ▲ G・ロジェストヴェンスキー指揮/モスクワ放送交響楽団

 1972年録音。最大の聴きものは第2楽章後半に現れる朗々たるホルンの音。

 しかしながら、全体的に録音がぼやけた感じがして、また曲のせいもあるのか、このコンビとしては強烈なインパクトはない。

 フィナーレのコーダも金管楽器は強奏されているものの、ティンパニの音があまり聞こえてこないので、サウンド的な魅力は薄い。


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 ▲ マイケル・ティルソン・トーマス指揮/ボストン交響楽団 new

 1970年録音。M・T・トーマス、若かりし日(まだ20代)の録音。現在活躍中の指揮者だけれども、当時からその才能は発揮されていた。

 第4楽章途中のヴィオラから始まるフーガ風の部分でガクッと大きくテンポを落とす。そこから再現部へ向けて徐々にテンポを戻していく。

 こういった『細工』をするのは今も変わらないけれど、後期の交響曲ならともかく、これくらいであれば『演出』として十分許容範囲内。むしろ、曲の冗長さを救ってくれている。

 それ以外については若々しくストレートな音楽作り。第2楽章も湿っぽくならないし、終楽章コーダの加速もいい。

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マーラー 交響曲第1番「巨人」(テンシュテット&CSOの映像)

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 ■ G・マーラー作曲/交響曲第1番「巨人」

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 ▲ K・テンシュテット指揮/シカゴ交響楽団

 1990年のライブ録画。

 CDでも発売されていて名盤と定評のある演奏の映像版。LD時代から有名な映像ソフト。

 ハーセス(トランペット)、クレヴェンジャー(ホルン)をトップに据えた金管セクションは強力で、押しても引いても微動だにしない。終楽章のコーダでは、横一列に並んだ8本のホルンが起立して演奏。

 この時、ハーセス(1921年生まれ)は70歳目前。それで、この曲を(アシスタントを付けずに)1人で吹き切ってしまう。おそるべし。

 しかしながら、最大の見ものは、やはりテンシュテットの指揮。

 おそらく『職人的』に曲を作るというのとは最もかけ離れたところにあり、それでこれだけのレベルの演奏ができるのは、やはりシカゴ響という機能的にきわめて優れているオケだからこそか(下手すれば崩壊してもおかしくないような)。

 そして、パワーで押す『迫力』のある部分よりも、例えば第3楽章がここまで痛切に感じられたことはないし(ハーセスのプレイが光る)、第4楽章第2主題も素晴らしい。

 テンシュテットはどこか影を感じさせる、落ち着きのなさ、不安、強迫感...これはマーラーの音楽そのもののような気もするけれども、自信の病気(=死)と結び付けてしまうのは短絡過ぎるだろうか。

 ただ、演奏後の「ブラボー」の声は明らかに映像とずれていて、(映像ソフトとしては)ちょっといただけない。

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チャイコフスキー フランチェスカ・ダ・リミニ(スヴェトラーノフの来日ライブ)

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 ■ チャイコフスキー作曲/幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」

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 ▲ E・スヴェトラーノフ指揮/ソビエト国立交響楽団

 1987年5月25日、東京文化会館でのライブ録音。

 曲との相性もいいのか、最強、無敵の演奏。

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 譜面台にはお馴染みの「赤い扇風機」。

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 第2部冒頭のクラリネットのソロは、じっと腕組みをして聴いています。 

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 そして、怒涛のエンディング。これぞロシア音楽の醍醐味。

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都響 A定期(ミンコフスキ)

 ◆ 東京都交響楽団 第836回定期演奏会

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 指揮:マルク・ミンコフスキ

   ハイドン作曲/交響曲第102番
   ブルックナー作曲/交響曲第3番「ワーグナー」

 東京文化会館にて。

 ブルックナーは「初稿」での演奏。普段よく聴く「第2稿」や「最終稿」とは随分と違った様相の音楽が続く。

 終楽章は、初演時に「演奏不可能」と突っ返されたというのも納得できるような、複雑怪奇なところもある。

 ファンファーレ風の金管楽器からの猛スピードのコーダ。あまりに唐突なエンディングに呆気にとられたのか、しばらく間があってからの拍手。

 自宅へ帰ってからスコアを確認したのだけれども、ホルンとトロンボーンが落ちた??(ティンパニしか聴こえなかった...私の聴き間違いだったら失礼)

 まあ、とにかく刺激的な演奏(曲)でした。

 前半のハイドンは活き活きとした演奏で、第3楽章などは本当に踊るような指揮ぶり。終楽章も超高速。

 愉しかったことは確かだけれど、後半のブルックナーで印象は霞み、また、オケもあんまり演奏し慣れていない曲なのか、今ひとつこなれていなかったような。

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ストラヴィンスキー 「火の鳥」組曲(作曲者指揮の映像)

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 ■ I・ストラヴィンスキー作曲/バレエ組曲「火の鳥」

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 ▲ I・ストラヴィンスキー指揮/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団

 1965年9月14日、ロンドンでのライブ録画。

 この演奏で使用されている「1945年版」は、よく演奏される1919年版にさらに何曲か加えたもので、演奏時間約30分。

 全曲版の前半の曲が多く、当時の作曲者の(新古典的)好みが出ているのだろうけど、個人的には後半部の方がはるかに面白いと感じているので、「組曲」として聴くなら1919年版で充分かなとも思う。

 閑話休題。

 ストラヴィンスキーは杖をついてステージに現れる。

 冒頭、サッと両手を上げてオーケストラに合図するが、曲が始まるといきなり片手を下げて、右手だけでチョコチョコ指揮を始めるのが、妙におかしい。

 指揮姿はとても独特。(自分の曲なのだが)スコアを譜面台に置いての指揮。

 指を舐め舐めスコアをめくるが、めくる時にそちらに集中してしまうのか、指揮が全く止まってしまうときもあるのだけれども、それでもオケは進んで行く(指揮者の存在は??)...。

 曲が終わるや否やの盛大な拍手と喚声、そしてスタンディング・オベーション。

 何にせよ、あの「春の祭典」の作曲者、ストラヴィンスキー御本人。兎にも角にも盛り上がっています。

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ベルリオーズ 幻想交響曲(ミュンシュ&日フィルの映像)

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 ■ H・ベルリオーズ/幻想交響曲

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 ▲ C・ミュンシュ指揮/日本フィルハーモニー交響楽団

 1962年12月28日、東京文化会館でのライブ録画。映像はモノクロでも音はステレオ。

 兎にも角にも、「幻想…」と言えばミュンシュ。本当に「お宝」映像。

 スケールの大きい、熱い指揮が見物。映像が指揮者中心なのは嬉しい。

 オケも大健闘、とにかく指揮者によく付いて行ってる。

 ミュンシュは暗譜で譜面台を置かずに指揮。実際、スコアをめくりながらでは、この指揮はできないでしょう。

 で、思わずひっくり返ってしまうのが、曲を締めくくる、終楽章最後の和音のフェルマータ。

 音を伸ばす伸ばす・・・いつまでたっても伸ばし続ける...リハーサルでは「ここはどのくらい伸ばすか分からないから覚悟しておくように」みたいな事を言っていたのかは分からないけれども、とにかくひたすら伸ばす。

 当然、管楽器奏者は息が無くなる。ブレスし直しているのだろうけれども、音は段々アヤしくなってくる...それでも伸ばす。

 普通の指揮者がこんなことやれば演奏はボロボロになって崩壊しまうだろうけれども、とにかく持ちこたえさせるパワーがあるのだ。

 Munch

 正に、ここで音楽が生まれているという、ライブ的なスリル満点。

 演奏後の聴衆の拍手が意外に淡白な気もするけれど、実はこの「幻想…」はプログラム前半の曲(!)、後半にはラヴェル「ピアノ協奏曲」「ダフニスとクロエ」第2組曲が控えているのだ(!!)。

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